2011年9月7日水曜日

フエどらやき販売3日目♪

今日は、バイトで膀胱がいたくなるほど緊張していた。
その理由は、本日から“嵯峨野トロッコ列車カメラマン研修”を受けることになったから。
あ、、別に私しょうらいカメラマンになりたいわけじゃありません。
アルバイトでやってます。
でも、これがかなり燃えるんです!!!!

これについては次で書きたいと思います。


まずは、3日目の振り返りから。


どらやき3日目。(この日は8月27日。。)
最終日。
あまり寝られなかった。というのもメンバーのやる気が尋常じゃないからだ。朝の9時から生地を焼き始めることが決定している。ちなみに販売は18時から。
始めはだるそーなみんなだったが、今では明らかに生きがいのようだ。
私も含め。。
しかし、、眠い目をこすりながら台所に行くと・・・・やられた!!!
誰一人もきていない。ベトナム人はそう甘くはなかった。
そこで、私はどらやきの材料でないものがあったので、今回のフエの旅で最後になるだろうビッグシー(フエで唯一無二の大きなスーパー)に向かうことにした。何度も通ったビッグシー。入り口に入るまでが戦争のビッグシー。懐かしいフエの街を目に焼き付けながらむかう。


旅行とちがって、長期滞在することの魅力はこういうところにあると思う。自分の第2のふるさとができる。
フエへリベンジにやってきたとき、1回目の心細くて消えそうな感覚とはあきらかにちがった。
どれだけ電気ひとつない真っ暗な道をひたすら行っても、なつかしい~と笑顔がこぼれる。
そして何よりもお世話になった人たちがそこにいる。2回目のフエで、「おかえりなさい!」という言葉を聞くたびに、心からあふれる喜びがあった。


さあ!そしてビッグシーで最後のスーパーいっぱいにひろがるドリアンの香りも堪能して無事家にかえった頃、ちょうどメンバーがやってきた。
うん。11時開始だ!
みんなが準備にとりかかっている間、私はしっかりものの日本が大好きなどらやきメンバーのひとり、Locちゃんとオーダーメイドしていたベトナム伝統衣装のアオザイと、チュニックができあがったみたいなのでとりにいった。
しかし、11時半。服の仕立て屋さんがちょうど昼休みにはいり、ドアが頑丈にしめられている。
「えーっ!!!><」っとふたりで叫んでから、向かい側のお店の人に、頼みの綱で「このお店はもう昼休みですか?何時に開きますか?」とたずねてみた。
どうも3時に再開らしい。しかし、30分バイクでやってきた私たちは、やりきれない。。2人でうなだれていると、向かい側のお店のおばちゃんが、「その人の家を教えてあげるよ。行ってみなさい。」といって住所を教えてくれた。

ちょうどここから3分くらいのところらしい。雰囲気のいい住宅街だった。
中をのぞくと笑顔で迎えてくれた。顔を覚えてくれているらしい。
「もう一回お店にもどって!すぐに後をおいかけます。」と言われたので、もう一度店に戻る。どんなものができあがっているんだろう。ベトナム人の服飾技術はいかほどか。。
2分ぐらいすると、バイクでさっそうと店の人がやってきた。そして、何か叫んで帰っていった。
店の鍵を忘れたらしい。実にスローライフ。古風。でもなんかあたたかい。嫌いじゃない。ベトナムのこういうところ。ちなみに、できた服はがぼがぼで、それでなくても体型の見え方を気にする私なのに、最強の着太りする服に仕上がっていた。うん。嫌いじゃない。


さて。家に帰り、どらやきづくり再開。
日本産小豆がなくなったので、ベトナム産あんこを試みるも明らかに違う。粘りがでない。3日目に入り生地のほうは乗りにのっている。もうみんな職人だ。どら焼きがフエの特産になる日も近い。

5時。予定よりも早く準備が終わったので、チャンティエン橋へ向かう。いつものシクロ(ベトナム風人力車)のおじちゃんがやってきて、慣れた手つきで一切合切を荷台へのせていく。
そしてバイクでみんなが出陣する。私はこのときのみんなのわくわくした雰囲気が好きだった。
また今日も薄暗いロケーション。
ただ、開始1時間で100個を売り上げる。どこから聞きつけてきたのか、私たちのところへ一直線にやってくる人がいる。口コミができているのだろうか。
ただ、残り40個くらいになったところでバタッとお客さんが来なくなる。焦る。。。
最終日にこれはないやろぉお・・

他のメンバーは気長にかまえている。物売りに慣れてるんだと想像する。ベトナム一般家庭では、母親が家でつくったものを昼の時間帯に市場に売りに行くのが普通だ。その手伝いを子どもがする。どらやきメンバーの中で、レジ係を担当してくれていたGamちゃんも、客から次々と差し出される紙幣を見事にさばいていた。
私の焦りはなんだったのか。あっという間に完売。
200個を完売した。ものすごい達成感。疲れた顔に笑顔がこぼれる。

本当にここまでが長かった。
どらやきをフエの人に食べてもらいたい。ドラえもんがどらやきを持っているのを、テレビでみるとき、「あーあのとき食べたあれかー」と思い出してほしい。私の使命は決まってたはずなのに、実現するまでが大変だった。みんなの協力が必要なのはわかっていたが、なんせ材料費や時間がものすごくかかる。ミーティングを4回くらいしたが、どれも来るメンバーがちがったり、完全にメンバーは受身な姿勢でのぞんでいた。私がまだまだみんなを統制できていないのかとへこむこともあったが、とにかくどらやきを売ることに対するイメージをつけてもらおうと、自分でできることを着々と進めて、もし誰もついて来なかったら、一人ででも売りに行く覚悟だった。
それで気軽に手伝う感覚で参加してもらう形をとった。が、1日目をすぎたくらいから、一気にみんなのやる気が燃え上がったのが分かった。

謎の高熱やバイク事故などがあり、一時帰国を経て、緊張しながらリベンジをのぞんだ今回のフエ留学。
得たものは大きかった。
なんでどらやきにそこまで熱くなるんって言われるけど、理由は明確でフエの人が「これがどらえもんが好きなあれかあ」といって食べる顔が見たかったから。

そしてこの日、もうひとつ感動的なことがありました。
打ち上げ後、家に帰ったら、初日に後片付けを手伝ってくれた2人が待っていた。
「ゆいさん、後片付けします」
声にならない感謝だった。
どうしてこんな私の自己満に付き合ってくれるんだろう。。
そして、後片付け中、一人が「ゆいさん、楽しいですか?」と聞いてくれた。
当たり前だよーー。そのこは2日目に一人で台所に残って生地を焼き続けてくれていたこだ。また、そのこが「私は疲れたけど、すごく楽しい」と言ってくれた。涙が流れた。ただただありがとう、という感謝だった。

手伝ってくれた2人を見送って、泣きながら部屋にもどった。みんなありがとう。フエありがとう。

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